Byobuとは、CUIで使用できるウィンドウマネージャ・ターミナルマルチプレクサです。使い道の例として、SSH接続の不調による切断から作業状態を守ることができます。作業中にネットワークが不調になり切断されてしまった場合に、通常は作業途中の状態が消えてしまいますが、Byobuを起動してその中のターミナルで作業を行っていると切断されてもByobuは起動したままなので、再接続時に作業を継続できるようになります。
前提
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EPELリポジトリが使えること
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使えない場合はMIRACLE LINUX 8.4 でいろんなリポジトリを使ってみよう|BLOG|サイバートラストの下の方に記載の方法で使えるようにしましょう。コマンド一発です。
インストール
インストールはとっても簡単。インストールの続行を問われるので、y
を入力してEnterキー
をプッシュ。
$ sudo dnf install byobu
一緒にscreen
がインストールされます。Byobuはscreenをバックエンドに使い、機能を拡張しています。設定を行なえばバックエンドにtmuxも使えるよ。
使い方
Byobuは仮想的にCUIの中に複数のウィンドウを開いて並べることができます。
起動方法
コマンドを実行すると新しいターミナルが立ち上がります。
$ byobu
この状態でいろいろな作業を行うことができます。
操作方法
公式の説明はByobu - Documentationにあります。私の適当な説明は下記に記載。
キーボードのボタン | 機能 |
---|---|
F2 | 新しいウィンドウを開く |
F3 | 前のウィンドウに切り換える |
F4 | 次のウィンドウに切り換える |
F5 | プロファイルを再読み込みする |
F6 | Byobuを起動したままByobuから離れる(ログアウトするかも) |
F7 | スクロールモードに移る(カーソルキーで画面の上に消えていったメッセージを見ることができる。Enterキーで離脱可。) |
F8 | 今のウィンドウの名前を変更する |
F9 | 設定メニューを表示する |
Shift + F2 | 上下に現在のウィンドウを分割する(一つのウィンドウに上下分割で二つのセッション) |
Ctrl + F2 | 左右に現在のウィンドウを分割する |
Shift + F3 | 分割したウィンドウの中で前のウィンドウを選択 |
Shift + F4 | 分割したウィンドウの中で次のウィンドウを選択 |
Shift + F5 | 分割を結合?(詳細不明) |
Ctrl + F5 | GPGとSSHソケットに再接続する |
Shift + F6 | Byobuを起動したままByobuから離れる(ログアウトしない) |
Ctrl + F6 | 現在のウィンドウの分割を削除 |
Alt + Page Up | スクロールモードに移る |
Alt + Page Down | スクロールモードに移る |
Ctrl + a の後に $ | 詳細ステータスを表示(となっているけどセッション名変更になる) |
Ctrl + a の後に R | プロファイルの再読み込み |
Ctrl + a の後に ! | キーバインディングのON/OFF切り替え |
Ctrl + a の後に k | 現在のウィンドウをkillする |
Ctrl + a の後に~ | 今のウィンドウのスクロールバッファを保存する |
簡単に使うためには
あまり深く考えずにbyobuを起動して作業を行い、作業途中でShift
+ F6
でデタッチをすれば、次にbyobuを起動した時に前回の続きから作業を行うことができます。
メモ
さて、SSHで接続した時に作業開始と共にbyobuを起動することを忘れたりします。忘れないようにSSH接続した時に自動でbyobuを起動するにように設定するには下記の通りにコマンドを実行します。
$ byobu-enable
次回、SSHでログインした時に自動でbyobuが実行されるはずです。